あにょはWindows環境でAdobe RGB広色域対応のモニターを使いブラウザはFirefoxを使ってますが、あにょと同じような環境の方から、あにょのブログを見て縮小画像とクリックしたときの拡大画像で色が違うという指摘をいただきました。これは、普通のsRGB対応のモニターでしたらそんなことは起きないんですが、Windows環境でAdobe RGB広色域対応のモニターで起こる現象です。原因は、あにょは撮影するときはAdobe RGBで撮影、その後Photoshopで画像処理後にsRGBに変換してます。そしてsRGBのICCプロファイルを埋め込んだものをブログにアップしてます。ですが、ブログの縮小画像はアップした時点でICCプロファイルが取り除かれた状態でブログに張り付いてしまいます。なので、拡大画像にはsRGBのICCプロファイルが埋め込まれ、縮小画像にはICCプロファイルが無いということになって、Adobe RGB広色域対応のモニターで見ると違う色になるということです。
縮小画像のほうが彩度が高くなってます。この画像ではちょっと分かりにくいですが、実際には結構違いがあります。
あにょのブログに限らず、世の中のネット上にアップしてある写真にはICCプロファイルが埋め込んであったり、ICCプロファイルが埋め込んで無かったり、sRGBだったり、Adobe RGBだったりと様々なものが存在します。sRGBモニターでしたら、あにょのブログのようにICCプロファイルが埋め込んであろうが埋め込んで無かろうが、色域が狭くなるだけで同じに見えますが、Adobe RGB広色域対応のモニターだと違って見えます。
マックはOSのColorSyncというカラーマネジメント機能でアプリケーション間、デバイス間の色調整を行い色の差を可能な限り少なくしてるのでユーザーは色の違いをそれほど気にする必要はないんですが、Windowsは色に関しては相当遅れてるので自分でICCプロファイルを埋め込んだり、モニタのキャリブレーションを行なったり、ブラウザのカラーマネージメントを行なったりということをしなければなりません。
で、今回の問題解決には、Firefoxのカラーマネージメントの設定変更が必要です。あにょは、Adobe RGB広色域対応のモニターを導入した時に設定してますが、Adobe RGB広色域対応のモニターでFirefox使いの方も、そうでない方も以下の設定はしておいたほうがいいかと思います。
ということで、まずは、Firefoxのアドレス欄に「about:config」と入力してエンター
動作保証外になります!というメッセージが出ますが、「最新の注意を払って使用する」をクリック
英文の文字がダラダラと沢山出てきますが、検索のところに「gfx.color_management」と入力すると、カラーマネージメントの設定のみがピックアップされます。4ケ処あります。
1番目の 「gfx.color_management.display_profile」
出力ディスプレイに関する設定です。何も入力しなければ自動的にディスプレイのプロファイルを読み込むので空欄のままにします。
2番目の 「gfx.color_management.enablev4」
ICCv4プロファイに対応するかしないかの設定です。対応するようにしておいたほうがLUTプロファイルの処理も改善されるので「true」にします。
3番目の 「gfx.color_management.mode」
カラーマネジメントの無効か有効かの設定です。0=無効 1=有効 2=条件付き有効。1はプロファイル無しの画像はsRGBで色変換を行い、2はプロファイルの埋め込まれた画像のみを色変換を行ないます。なのでプロファイル無しはsRGBで変換するように「1」にします。
4番目の 「gfx.color_management.rendering_intent」
レンダリングインテントの設定です。0=知覚的、1=相対的、2=彩度、3=絶対的。写真がメインの場合は初期設定の「0」のままでOKです。
2番目のenablev4を「true」に、3番目のmodeを「1」に変更して、Firefoxを再起動すれば、sRGBというICCプロファイルが埋め込まれた拡大画像も、ICCプロファイルが埋め込まれてない縮小画像もsRGBの同じ画像になります。
これでAdobe RGB広色域対応のモニターでも、いろんな画像が混在するHPとかブログとかも特に問題なく閲覧することができます。