私は各アイピースのアイレリーフと各アイピースのレンズ面からカメラの絞り位置までの距離を合わせるようにクリアランス調整をしています。どのカメラでも、いちいちアイピースを変えるたびにカプラーを取り替えたり、ゴムリングを入れたりする煩わしさが無いように、アイピース側にそれぞれにあったスペーサーとアタッチメント側にスペーサーを貼ることでクリアランス調整をしています。アタッチメント側は最初からきちんと寸法を出してカメラを固定できればスペーサーは必要ないと思います。
各アイピースのアイレリーフと A の寸法は以下のようになりますのでこれに基づいてスペーサーを作成します。スペーサーは 0.5mm のエンビ板を何枚か貼り合わせ、コンマ何ミリ単位は両面テープの厚みで微調整しました。20/25XWFAのアイレリーフについては、自分で計測した数値ですので、メーカーの数値とは若干異なります。
アイピース アイレリーフ(実測) アイピース側A寸法 アタッチメントから絞り位置までの寸法
20/25XWFA 18.2mm A=4.2mm + 14mm
24/30XWDS 18.7mm A=4.7mm + 14mm
28/35XWDA 16.8mm A=2.8mm + 14mm
30/38XWFA 17.9mm A=3.9mm + 14mm
40/50XWDS 17.8mm A=3.8mm + 14mm
60/75XWDS 17.0mm A=3.0mm + 14mm
① まず、各アイピースのアイレリーフから -14mm した寸法 A になるようなスペーサーを各アイピース側に貼ります。各アイピースはそれぞれレンズ面の位置も、フレームの形状も違いますので、一つ一つ採寸してスペーサーの厚みは決定します。ちなみにアイピースのフレームからレンズ面までの距離は以下のようになってます。
アイピース レンズ面までの距離 Aとの差(スペーサーの厚み) クリアランス(ワイド端)
20/25XWFA 1.2mm 3.0mm 1.8mm
24/30XWDS 1.5mm 3.2mm 2.0mm
28/35XWDA 2.8mm 0.0mm -1.2mm
30/38XWFA 3.0mm 0.9mm -0.3mm
40/50XWDS 3.0mm 0.8mm -0.4mm
60/75XWDS 3.0mm 0.0mm -1.2mm
② そして、カメラ側のアタッチメントにスペーサーを貼り、カメラレンズの絞り位置との距離が 14mm になるようにします。この14mmという寸法は、60/75のアイピースのアイレリーフが17.0mmになってて、尚且つレンズ面が3mm奥まった所にありますの。差し引きすると14mmという寸法になります。と言う事で60/75のアイピースにはスペーサーは貼りません。また、カメラのワイド端(S80は1ステップ目)での絞り位置をレンズの先端から目測で測り、14mmからその寸法を引いた寸法とレンズの位置関係でアタッチメント側のスペーサーは決めます。
※(絞り位置が14mm以上あるカメラはレンズがアイピースにぶつかってしまいますので基本的には合わないということになりますが、ズームすると絞り位置は変化しますので一概に言えません。)
※(S80は1ステップ目での絞り位置を測り、各アイピースのアイレリーフと合わせると、ワイド端では1.2mmぶつかってしまいますので、アイピース側にもぐっていくような加工が必要になってきます。)
③ 最後に光軸のセンター出しと光軸の傾きをチェックしながらカメラとアタッチメントを確実に固定します。
アイレリーフを基準にクリアランス調整をするようになったことでケラレも周辺減光も一番少なくなったような気がします。(これは経験の浅いあにょのW5、E7900、S80での話であって他はどうかわかりません)
但し、アイピースの交換は非常に楽になったのですが、脱落防止用のネジがアイピース側の溝にきちっと入らない物も出てきますので注意が必要になります。なんか対策を考えよう・・・・
追記:4月1日
TurboAdapter28XWDAが加わったので追記しました。ちなみにアイレリーフが実測で16.8mm(メーカー値は18mm)、レンズ面までが2.8mmでしたのでスペーサーは無し、クリアランスは60/75XWDSと同じ-1.2mmになります。
あにょさん、こんばんは。
この考え方ははじめて知りました。
私は接眼レンズのガラスになるべく近い位置に(最小限のクリアランス)にカメラの対物の先をおくのがよいのかと思っておりました。
ゴルゴさん、この方法が正解かどうかは私もわかりません、全く外してるかもしれません(笑)
でもアイレリーフと絞り位置はなんか因果関係があるんじゃないかなと思ってるもんですから・・・・。