後先逆になりましたが、光軸調整の手順を説明します。あにょのブラケットでの説明ですが・・・
まず、ブラケットと鏡筒のセンター合わせをノギスを使いながら正確に合わせて、カメラネジ、キャップボルトを締めてカメラを固定します。
次にφ43mm×肉厚3mm×L1000mmのアクリルパイプ(ネットで購入)に黒いカッティングシートを貼り、先端を塞いでセンターに小さい穴を開けたものを、バリアブルカプラーVCA-1にぴったり入るようにカッティングシートで厚みを調整します。バリアブルカプラーVCA-1とパイプがぐらついてはこの光軸調整はなんの意味も持たないので、キツメに入れてぐらつきがないようにすることが大事です。
パイプがセットされたバリアブルカプラーVCA-1をブラケットに取り付けて、自分の基準となる焦点距離で撮影してみます。あにょは中間域(10.7mm)で撮影しましたが、そのままだとずれてるのが分かると思います。
これから調整していきますが、あにょはクリアーファイルとかカッティングシートを挟むことで調整しています。今回は正面から見て、右上にクリアーファイルを一枚、右下にクリアーファイルとカッティングシートを各一枚、左下にカッティングシートを一枚挟んで調整しました。いっぺんに全部のキャップボルトを緩めるとせっかくセンターを合わせたことが無駄になりますから、最初は上だけとか下だけとかどちらか一方を緩めてシートを挟み具合を見るという方法がいいと思います。ここはめんどくさがらず根気よくやらないとダメでしょうね。
調整後撮影したものがこれです。カメラのCCDはレンズユニットに組み込まれてますので、この調整をすることでCCD面に対しても鉛直であると考えてます。
最後にもう一度、前面のキャップボルトを緩めてシートを挟んだことによるセンターずれが発生してないか、ブラケットと鏡筒のセンターが合ってるかノギスを使いながらチェックして完了です。ずれてたらもう一回調整するようでしょうね。あにょはブラケットとカメラを外すことはないので、更にホットボンドで数ヵ所固定してます。
焦点距離一箇所で調整しましたから、ワイド側、テレ側では光軸は多少ずれますが、これはあきらめるしかないです。あにょのS95はそんなにずれてませんでしたが、ずれ具合は個体差があると思います。