皆さんは、動きの早い小鳥とか、カラ類の撮影はどのようにされてますか?
私はS80で、とにかく動き回る小鳥とか、カラ類を撮影するときは以下の方法で撮影しています。これはデジスコでセオリーとされてる、スコープでピントを合わせ、カメラ側のAFで更にピントを合わす方法ではフレームに入れピントを合わせてる間に動いてしまったり、飛んでいったりして、シャッターを切ることすら出来ないことが多いからです。この方法だと、比較的シャッターを切る回数が増えるので、写せる確立も高くなります。
1) 絞り優先(Av)モードにする
2) FUNC.SETを押し、「評価測光」か「中央部重点平均測光」を選択 (私は「中央部重点平均測光」です)
※露出が難しい場合は「評価測光」のほうが失敗が少ないかもしれません。
3) ホワイトバランスを決める (私はほとんどが太陽光です)
※ホワイトバランスを切り替えながらモニターの色合いと被写体の色合いと一番合ってるホワイトバランスを選択します
4) 露出補正を行う (鳥が来ると思われる止まり木などにあわせて仮に露出補正しておく)
5) 絞りを調整する (先ほどの止まり木などにあわせ、半押しでヒストグラムがあんまり変化しない絞りを選択)
6) 連写モードに切り替える (意外と忘れることが多い)
7) MFを押し、カメラ側のAFを固定しておく (電源を入れたときの位置(約2m)に固定)
「MENU」でMF拡大表示を「入」に選択しておけば 7)のMFを押した時点で画面中央が拡大表示されますので、この状態で鳥を待ちます。
1)~5)は電源入れなおしても設定は保持されますので 6)の連写モードに切り替え、 7)のMFを押すだけで次の撮影に移れます。
8) 後は鳥が来たらフレームに入れスコープ側でピントを合わせ、ブレに気をつけレリーズをすばやく押すだけです
要は、カメラ側の半押しでピント合わせという作業を事前に済ませておき、実際の撮影のときは省略するという撮影方法です。
これをカスタム登録しておけばいいような気もしますが、最近はトビモノ設定を登録しているので、動きの早い鳥さんはMF撮影、カワセミなど比較的動かない鳥さんはAF撮影とその都度設定してます。
カテゴリー: 機材
S80レンズユニット
この写真は修理に出して取り替えてもらったCanon PowerShot S80のレンズユニットです。低屈折・低分散特性の光学材料として開発されたUD(Ultra Low Dispersion)レンズを組み入れたことにより、いままで超望遠レンズで目立ってた色収差が抑えられ、シャープで色にじみがない画質が得られるとの事らしいです。これがS80はテレ端まで色収差が出にくく、尚且つテレ端でも画質が落ちないと言われる理由なんですね。
ところが、私はS80を2台所有してますが、最初に買ったS80はケラレが四隅均等ではなく結構ずれていました。予備として買ったS80も若干ずれてはいますが、こちらの方はほとんど気になりません。ということで、今は予備として買ったS80をメインに使っています。最初に買ったS80をこのままにしておくのももったいないので、ずれたCCDは直らないのかキヤノンの東京QRセンターに電話しました。そしたら、レンズユニットを交換すれば直ると思いますよって言ってくれたので、ケラレ状況の写真とS80を持ってキヤノン東京QRセンターに行ってきました。電話で話したときは保証内で交換してくれるってことだったんですが、デジスコなど他社製品のアダプターを使用している場合は保証外になるということで修理費¥9,500掛かりました。
で、どうなったかというとほぼ完璧になって戻ってきました。次の写真はTurboAdapter20XWFAをS80のレンズの上に乗せて写したものです。
左が交換前、右が交換後です。メーカー側では、個体差があるので交換したからって直る保証はありません。ひょっとしたらもっとひどくなるかも知れません。それでも交換しますか?って言われたんですが、交換して良かったです。ということでこちらがメインとして復活です。
私としてはレンズユニットの中がどうなってるのか非常に気になるところです。(笑)
照準器プチ改造
私は左目で野鳥を導入し、右目でピント合わせを行う方法で撮影しています。ところが 照準器システム「DOS-FSB1」とBR-S80に取り付けたルーペ付液晶フード「HD-2027」との組み合わせでは、そのままでは高さ関係が少しずれています(上の図)。今までそんなに気にしては無かったのですが、せっかく、ドットオンシステム(DOS)を取り入れてるのですから、きちんと高さが合うように照準器システム「DOS-FSB1」を少し下げてみました(下の図)。
でじすこやの店長のウンチクによると
ドットオンシステム(DOS)とは撮影者の顔の位置を動かすことなく左右両眼で被写体導入と液晶モニターによりピント合わせなど撮影操作ができる合理的なシステムです。素早い野鳥の追尾も、迅速なピント合わせも同時に対処することが可能です。左目で野鳥を導入し、そのまま右目に切り替えればすぐにピント合わせなどの操作ができます。ルーペ付き液晶フードと合わせて使えばより効果的です。と、なってます。
これでトビモノ導入とピント合わせに少しは役立つかな?大して変わらないか・・・・・
羽の一本一本を写すには10m以内が条件
ED82+60/75XWDS改+自作BR+S80
絞り優先(Av)
露出時間(秒)=1/20
F値=6.3
ISO感度=50
露出補正量(EV)=-0.33
測光方式=中央重点
光源=太陽光
焦点距離=8.56 mm
合成焦点距離=3101 mm
約30m先のヤマセミを60/75XWDSで撮影して更にトリミングしたものです。距離が10mを超えるとどうしても羽の一本一本を写し出すことは難しくなります。羽の一本一本を写し出すためには10m以内であることが条件の一つではないかと思います。
追記 デジスコ計算機
現在休止中のHPですが「まめぞさんのHP」にJavaScriptで書かれた「デジスコ計算機」なるものがありましたので「ED82+28XWDA+S80」で計算してみました。
結果は以下の通りです。
スコープの限界分解能:1.534146 秒角
10m先限界分解能:0.0744 mm
20m先限界分解能:0.1488 mm
羽の一本一本がクッキリ見える距離:10.76 m以内
となりました。皆さんも計算してみてはどうですか?
ちなみにサブ機のEDⅢ60mmクラスで計算してみたら 7.87 m以内 と出ました。
⇒ こちらがまめぞさんが作成されたデジスコ計算機です。
ジャスピンの確立を上げる
写真は記事とは関係ありません(笑)。SSが0.8秒しか出ず面白かったので・・
ED82+28XWDA+自作BR+S80
絞り優先(Av)
露出時間(秒)=0.8
F値=5.3
ISO感度=50
露出補正量(EV)=-0.67
測光方式=中央重点
光源=太陽光
焦点距離=20.7 mm
合成焦点距離=3500 mm
CANON PowerShot S80 でジャスピンの確立をどうしたら上げられるか考えてみました。光学的な難しい話はわからないので、専門家からツッコミがきそうですが、実験で追い込みながら探ってみた結果です。
スコープで目標物を覗く場合、スコープ側でピント調整を行い、同時に人間の目でもピント調整を行っています。人それぞれ個人差がありますので、他の人が覗くとピントが合ってないこともあります。合っていないときはその人にあったピント調整をスコープ側で微調整しなければならないということになります。スコープを覗き、ピントをしっかり合わせたとしても、それはその人の目に合わせているだけで、そのままカメラを装着しても人間の目とカメラではピントの位置が違いますから当然ピントが合わずピンボケとなります。
人間の目とカメラを置き換えて考えてみると、まずピントを合わせるときはカメラのAFは触らず、スコープ側でピントを合わせ、その後カメラのAFでピントを合わせるわけですが、ここで問題になるのがスコープ側でピントを合わせるときのカメラのピントの位置が最初どこにあるかです。かなり手前の数十センチの位置か、または∞の位置か、カメラのピントの位置によって、スコープのピントは変わってきます。
液晶画面ではピントが合ってるのにレリーズを半押してAFが合焦したにもかかわらずボケてしまった。というような時はさらにスコープ側でピント調整する必要があります。でもこのような時はあんまりジャスピンの写真は期待できません。というか忙しく動き回る小鳥類はそんな余裕すらありませんのでAFが合焦したらシャッターを押し切るようにしたいものです。
このような失敗を防ぐ為には、まずカメラのピントの位置を最良のところに合わせておいてから、スコープ側でピントを合わせ、カメラのAFで合焦させるということです。そうすればジャスピンの確立がグンと上がります。また、レリーズを半押してAFが合焦したにもかかわらずボケてしまった。ということも少なくなります。
それではどの位置が最良かというと、ズバリ、電源を入れた時の位置(約2.5mぐらい)が一番いいような気がします。ところが、何回もピント合わせしたり、ズームしたりしているうちに、この位置からぜんぜんかけ離れたところで止まっている場合が結構あります。その状態でスコープのピントを合わせても先ほどのような、液晶画面ではピントが合ってるのにレリーズを半押してAFが合焦したにもかかわらずボケてしまった。というようなことになります。
デジスコの場合はスコープが作り出した虚像をカメラで写すということになりますが、この虚像がどの位置にあるのか私はよく理解してません。調べてみると30センチとか20センチとかいろいろ出てきました。その位置だとマクロ撮影が良さそうです。でも、S80で実験しましたがマクロ撮影では良い結果は出ませんでした。むしろ中間から∞側の方が結果は良かったです。で、ベストの位置はと言うと電源を入れた時の状態(約2.5mぐらい)が、ズームしても、被写体までの距離が変わってもジャスピンの確率が一番良かったです。
私は以前、S80の初期設定でオートパワーオフを「切」にしてましたが、今はオートパワーオフを「入」にして3分間何もしなかったら電源が切れるようにしてあります。必然的に撮影するときは電源を入れるわけですから、他の設定もカスタム登録してますので、カスタムモードで立ち上げると最良の状態ですぐ撮影できるようにしてあります。その他にMFボタンを押してコントロールホイールで電源を入れたときと同じ(約2.5mぐらい)位置に合わせ、もう一回MFボタンを押してからAFモードに戻す。という方法もありますので、状況にあわせてMFボタンも活用してます。
電源が切れてる状態からはレリーズ半押しで電源が入りますので、鳥さんが来てもすぐ撮影モードに移れます。80mmタイプのスコープに高倍率のアイピースを多用してますが、結構歩留まりも、ジャスピンの確立も上がったような気がします。
それから余談になりますが、お気に入りの写真は常識とは逆で比較的スローシャッターのほうが多いです。スローシャッターでもブレないようなシステムを組上げることのほうがジャスピンの確立を上げるのではないでしょうか。適正露出で撮影するということもかなり重要な要素だと思います。
S80初期設定
たーぼ♪さんのところの掲示板にも書きましたが、S80の初期設定と撮影方法は次のようにして撮影してます。
【FUNC./SETボタン】
ホワイトバランス オート ※撮影時の光源にあわせて選択する
色効果 OFF
ブラケット BKT-Off
ストロボ調光補正 ±0
測光方式 中央部重点平均測光 [ ]
圧縮率 スーパーファイン(S)
記録画素数 3264×2448(L)
———————————————————————-
【MENUボタン】変更部分
ストロボ自動調光 切
赤目緩和機能 切
セルフタイマー 2秒 ※テスト撮影の時、規定の10秒では長すぎる為
セーフティーシフト 入 ※適正露出になるように設定値を自動で変更する機能
AF補助光 切
ショートカット登録 AEロック ※露出を固定して撮影したい時に有効
消音 入
液晶の明るさ -3
節電 ディスプレイオフ 2分
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【撮影時】
モードダイアル 絞り優先AE(Av) ※撮影状況にあわせて選択する
ISO 50 ※撮影状況にあわせて選択する
連写モード 連続撮影 ※電源を入れるたびに設定し直す必要がある
ストロボ 発光禁止
DISP 詳細表示 ※ヒストグラムを表示させておく
露出補正 ヒストグラムを見ながら最適な露出に補正する
絞り数値の選択 シャッター半押しで露出が暴れない数値を選択する
合焦しにくい時 MFボタン→スコープでピント合せ→「AF選択枠」でピント合せ
※高倍率撮影とか、暗い時に有効
※ケラレの出ないズーム1ステップ目にして上記設定をカスタム登録しておくと
電源入れたとき連写モード、ズーム位置等の設定を引き継ぐので便利です。
28XWDAレポート①
勝手に「ターボニッパ」と呼んでますが、正式名称は「TurboAdapter 28XWDA」です。
1) 28倍/35倍の焦点距離15mmデジスコ用接眼レンズ
2) スライドアップアダプターシステム採用
3) 硝材、コーティングとも高級品を採用
4) 光学設計は平面性重視
というDIGISCO.COMの新商品で、今日届いたモニター品です。
アイレリーフを調べたら16.8mmぐらいでした。レンズが2.8mm引っ込んでるので、差し引き14mmの位置にカメラの絞りがあればいいことになります。これは偶然なのか、そういう設計なのか、60/75XWDSと同じ、ワイド端で-1.2mmのクリアランスで良さそうです。今まで使ってきたシステムにそのまま繋げば28XWDAでも-1.2mmのクリアランスがとれそうだし、おまけに60/75XWDSだとアイピースの加工も必要でしたが28XWDAは何の加工もなく-1.2mmのクリアランスが取れそうです。ただ、スライドアップアダプターのストッパーが今まで使ってたTA4+5だと当ってしまい-1.2mmのクリアランスが取れないのでTA4にして自作BR-S80に繋ぎました。
-1.2mmのクリアランスでケラレ・周辺減光テスト
-1.2mmのクリアランスでテストしてみました。結果は良好です。
たーぼ♪さんのブログでS80の場合、TA4を使ってもワイド端で大きなお月様、1ステップ目では4隅にケラレ、2~3ステップ目は若干減光があります。とあったので心配してましたが、私の場合は通常の4:3ではなく1.5:1の比率になるように上下をカットしてますので、1ステップ目のほんの少し出てるケラレも問題ないし、周辺減光も-1.2mmのクリアランスにしたおかげで全く問題ありません。
これ1本で全てカバーできそうだし、デジスコが100倍楽しくなりそう♪
ヒストグラム
私はなるべく両端に平らな部分が少し残るようにヒストグラムを見ながら露出補正してます。背景によっては山が左に寄ったり右に寄ったりしますが、右側に平らな部分が無く途中で山すそが切れてる場合は白トビが発生しますので、どちらかというと左側より右側に少し多く平らな部分が残るようにしてます。カワセミの場合はこれ以上明るくすると白い部分が白トビしますので若干アンダー目にして撮影しています。
これは逆光の為、被写体の頭部と胸の辺りで白飛びが発生しています。ヒストグラムで注意するポイントは最も明るい右端です。ここに立ち上がりがあるということは階調を表現できない「白トビ」(255)が発生しているということになります。
S80、撮影方法
最初の頃パソコンに取り込んでみたら真っ黒、というのがしょっちゅうで、とにかくモニターで見た明るさどおりに撮れないものかと試行錯誤しました。今は下の方法で落ち着いています。後で明るさなど調整することはほぼなくなり、自分の思ったとおりの露出で撮影できるようになってきました。
① 絞り優先(Av)にして絞りを開放に設定
② ワイド側で鳥が来る様な枝を見つけてその枝にピントを合わせる
③ 露出補正ボタンを押してモニターとヒストグラムを見ながら露出補正
④ 露出補正が済んだら露出補正ボタンを再度押して絞り調整出来る様する
⑤ シャッターボタンの半押しでヒストグラムの変化をチェック
⑥ ヒストグラムが変化しないなるべく開放側の絞りになるように絞りを調整
⑦ 絞りが決まったらこの状態で鳥さんを待つ
ズームすると明るさなど変わりますので再度調整してます。それでも明るさなど補正したい場合はPhotoShopで[レイヤー] を複製、[描画モード]を[スクリーン]にして[レイヤー]の[不透明度]で明るさの調整をしています。アンダーにしたい場合は「乗算」で補正します。PhotoShopを持ってる方は是非試してみてください。
水平器による光軸調整
今までいろんな方法で光軸調整をおこなってきましたが、今回は水平器による光軸調整の方法を試してみました。まず鏡筒の一番太い部分の外径とブラケットの内径でドーナツ状のプレートをエンビ板等で作成し、ブラケットの一番奥側(カメラに最も近い所)に取り付けます。そしてブラケットをカメラにセットして鏡筒とブラケットのセンター合わせを行います。その後、鏡筒に水平器を載せ水平になるようにカメラ本体をセットしておき、最後にブラケットも水平になるようにカメラネジを緩めたり締め付けたりしながら少しずつ調整していきます。全ての位置で鏡筒とブラケットが水平になったらカメラネジを本締めしてブラケットをカメラに固定します。
案外この方法が一番簡単で正確だったりするかも・・・・。