自作BR-S80

今持ってるS80の予備&かみさん用に新たにS80を買いましたが、BR-S80はもうすでに生産終了、在庫無しとなってますのでBR-S80を自作しちゃいました。フェース面は3mmのジュラルミンの2枚重ね+1mmのクリアランス調整用のジュラルミン、合計7mmの厚みになってます。下側は5mmのジュラルミン、上側は10mmのジュラルミン、レリーズステーは3mmのジュラルミンをそれぞれ切削して形にしました。それに手持ちのSONY Wシリーズ用カメラアタッチメントTA-W1のネジ部分を36mmに広げてキャップボルトで取り付けて有ります。カプラーも手持ちのTA4+5、後は上部パーツのズレ止めとクリアランス調整の為のドーナツ状のパッキンを製作してTA-W1に貼り付けて終わりです。
全て金鋸とヤスリで手作業・・・・卓上の工作機械がほしいよぉ~
20060304-BR-S80

デジスコのブレ対策

私は60/75XWDSの高倍率アイピースを常用しているのですが、高倍率になればなるほどブレが発生して歩留まりもよくありません。レリーズはスムーズな動きのデジスコケーブル455USを使ってますが、それでも強く押してしまったりすると振動が伝わりブレの原因になったりします。そこで、私は全押しの状態でストッパーが働くようにビニールチューブのストッパーをつけて、これ以上押し込まれないようにしています。これ結構私みたいに興奮してシャッター押しまくるタイプにはレリーズのブレ対策に効くかも。なんとなくジャスピンの写真も増えたような感じです。
それと、三脚はNeo Carmagne 740、雲台はG2380ですが、三脚のエレベーターの締め付けネジは緩々にして使ってます。このほうが振動対策にいいような気がします。
20060304-5260

S80合成焦点距離&合成F値

いちいち計算するのが面倒なので、ED82+S80でのデジスコ合成焦点距離と合成F値を表にして見ました。またデジカメ焦点距離に伴うF値の変化も分かります。参考にしてください。
※計算上は合成F値が、デジカメのF値を超える場合がありますが、実際には、デジカメのF値以上に明るくなることはないです。
20060605-WS005
下のアドレスにEDⅢもまとめてあります。
http://yokensaka.com/digisco/S80_f.html

光軸とケラレの関係

私の持ってるS80はちょっと誇張してありますが、下の図の①の状態です。ケラレも四隅均等ではありません。以前、ケラレの状態をみて光軸合わせをやってたことがあるのですが、②のようにケラレの状態が四隅均等になるように調整してもなかなかピントも合わないし、なんかすっきりしない写真が多いことがありました。どうもカメラのCCDがずれてるんじゃないかなと思います。今ではケラレの状態は無視してあくまでも光軸をきちんと合わせるようにしています。そのほうがジャスピンの確立も多くなりました。カメラのCCDがきちんとずれないで取り付けてあるとは限らないので光軸を傾けてまでケラレの状態を四隅均等にする必要はないのではと思います。
間違ってるかもしれませんが下の図のようなことになってるのではないのかなと思います。
皆さんのカメラはどうですか?
20060209-koujiku.gif

60/75XWDS E7900

S80と60/75XWDSではそこそこいい結果が出てたので、E7900ではどうかなと思い、E7900で60/75XWDSの良さを最大限引き出せるクリアランスを探りました。持ってるブラケットはFSB-1Aなので、写真のカメラネジが結構ずれてるのが分かると思いますが、カメラをアイピース側へ2mmちょっと近づけてます。一言で2mmと言っても、あちこち当るので結構苦労しました(笑)。結局、アイピースとのクリアランスはワイド端で約3mm、アイピースのレンズ面からカメラの絞り位置までの距離が60/75XWDSのアイレリーフ17.0mmとほぼ一致しています。全域でケラレも周辺減光もありません。
20060127-DSC01072.jpg
60/75XWDSのズーム中域でもそこそこの解像度です。いままで60/75XWDSはほとんど出番がなかったのですが、恕アップ狙うには欠かせない存在になりそうです。
20060127-IMG_1103-s
ED82+60/75XWDS+E7900
露出時間(秒)=1/137
F値=3.7
ISO感度=50
露出補正量(EV)=-1.0
測光方式=中央重点
光源=自動
焦点距離=14.9 mm
合成焦点距離=5370 mm

-1.2mmのクリアランス

野鳥の怒アップ撮影に威力を発揮してくれそうな Nikon 60/75XWDS で、S80のワイド端を除く全てでケラレ・周辺減光をなくするというクリアランス調整にチャレンジしてみました。
1ステップ目以降、ケラレ・周辺減光が一番少なかったのはS80のワイド端でカメラの鏡筒先端がアイピースのレンズにぶつかる少し手前の マイナス 1.2mm でした。(60/75XWDS は3mm奥まった所にレンズがあります)
カメラ鏡筒の先端がアイピースの中にもぐりこむのはそのままだと 0.4mm しかもぐらないので、アイピースのレンズ固定リングを外してカメラ鏡筒の先端が差し込めるように固定リングの内側の径を少し広げました。それでも 3 ステップ目と 4 ステップ目で若干ですが周辺減光が発生しています。でもまぁこれぐらいは撮影に影響ない範囲だと思いますので良しとしましょう。ワイド端でマイナス1.2mmにすることで1ステップ目のカメラの絞り位置と 60/75XWDS のアイレリーフの17mmとほぼ一致します。
ターボ♪さんの BR-S80 は、おそらく 60/75XWDS だと 0mm のクリアランスになりそうなので、マイナス 1.2mm のクリアランスを確保するには付属品の TA-S80 の中間部をカットして寸法を詰めるか、フェース面の厚みを薄くして、TA4もさわらないといけないかなと思ってます。ちなみに 60/75XWDS の最適なクリアランスがマイナス1.2mmだということは、他のアイピースの最適なクリアランスはアイレリーフの関係からすると 20XWFA は 1.8mm、24/30WDS は 2.0mm、30XWFA はマイナス 0.3mm、40/50WDS はマイナス 0.4mm ということになります。

スコープ 接眼レンズ アダプター カメラ
Nikon ED82 Nikon 60/75XWDS LA-DC20+F-CP5000 CANON S80
ワイド端 2ステップ目 3ステップ目
4ステップ目 ズーム中間 6ステップ目
7ステップ目 8ステップ目 テレ端

S80クリアランス調整方法

20060117-digisco.gif
私は各アイピースのアイレリーフと各アイピースのレンズ面からカメラの絞り位置までの距離を合わせるようにクリアランス調整をしています。どのカメラでも、いちいちアイピースを変えるたびにカプラーを取り替えたり、ゴムリングを入れたりする煩わしさが無いように、アイピース側にそれぞれにあったスペーサーとアタッチメント側にスペーサーを貼ることでクリアランス調整をしています。アタッチメント側は最初からきちんと寸法を出してカメラを固定できればスペーサーは必要ないと思います。
各アイピースのアイレリーフと A の寸法は以下のようになりますのでこれに基づいてスペーサーを作成します。スペーサーは 0.5mm のエンビ板を何枚か貼り合わせ、コンマ何ミリ単位は両面テープの厚みで微調整しました。20/25XWFAのアイレリーフについては、自分で計測した数値ですので、メーカーの数値とは若干異なります。
 アイピース   アイレリーフ(実測)  アイピース側A寸法 アタッチメントから絞り位置までの寸法
20/25XWFA      18.2mm      A=4.2mm     +     14mm
24/30XWDS      18.7mm      A=4.7mm     +     14mm
28/35XWDA      16.8mm      A=2.8mm     +     14mm
30/38XWFA      17.9mm      A=3.9mm     +     14mm
40/50XWDS      17.8mm      A=3.8mm     +     14mm
60/75XWDS      17.0mm      A=3.0mm     +     14mm
① まず、各アイピースのアイレリーフから -14mm した寸法 A になるようなスペーサーを各アイピース側に貼ります。各アイピースはそれぞれレンズ面の位置も、フレームの形状も違いますので、一つ一つ採寸してスペーサーの厚みは決定します。ちなみにアイピースのフレームからレンズ面までの距離は以下のようになってます。
 アイピース  レンズ面までの距離  Aとの差(スペーサーの厚み) クリアランス(ワイド端)
20/25XWFA      1.2mm            3.0mm            1.8mm
24/30XWDS      1.5mm            3.2mm            2.0mm
28/35XWDA      2.8mm            0.0mm           -1.2mm
30/38XWFA      3.0mm            0.9mm           -0.3mm
40/50XWDS      3.0mm            0.8mm           -0.4mm
60/75XWDS      3.0mm            0.0mm           -1.2mm
② そして、カメラ側のアタッチメントにスペーサーを貼り、カメラレンズの絞り位置との距離が 14mm になるようにします。この14mmという寸法は、60/75のアイピースのアイレリーフが17.0mmになってて、尚且つレンズ面が3mm奥まった所にありますの。差し引きすると14mmという寸法になります。と言う事で60/75のアイピースにはスペーサーは貼りません。また、カメラのワイド端(S80は1ステップ目)での絞り位置をレンズの先端から目測で測り、14mmからその寸法を引いた寸法とレンズの位置関係でアタッチメント側のスペーサーは決めます。
※(絞り位置が14mm以上あるカメラはレンズがアイピースにぶつかってしまいますので基本的には合わないということになりますが、ズームすると絞り位置は変化しますので一概に言えません。)
※(S80は1ステップ目での絞り位置を測り、各アイピースのアイレリーフと合わせると、ワイド端では1.2mmぶつかってしまいますので、アイピース側にもぐっていくような加工が必要になってきます。)
③ 最後に光軸のセンター出しと光軸の傾きをチェックしながらカメラとアタッチメントを確実に固定します。
アイレリーフを基準にクリアランス調整をするようになったことでケラレも周辺減光も一番少なくなったような気がします。(これは経験の浅いあにょのW5、E7900、S80での話であって他はどうかわかりません)
但し、アイピースの交換は非常に楽になったのですが、脱落防止用のネジがアイピース側の溝にきちっと入らない物も出てきますので注意が必要になります。なんか対策を考えよう・・・・
追記:4月1日
TurboAdapter28XWDAが加わったので追記しました。ちなみにアイレリーフが実測で16.8mm(メーカー値は18mm)、レンズ面までが2.8mmでしたのでスペーサーは無し、クリアランスは60/75XWDSと同じ-1.2mmになります。

S80と高倍率アイピース

今日は60/75XWDSでのテストでした。30XWFAだとワイド端のとき0.5mmのクリアランスにしましたが、60/75XWDSだとアイレリーフが0.9mm短いので計算上はクリアランスは-0.4mmということになります。-0.4mmということは接眼レンズの中にカメラレンズがもぐる形になりますが、接眼レンズのレンズ面は3mmほど奥まった所にあるのでレンズにはぶつからないようです。ということでクリアランス-0.4mmにセットしてカワセミのいる公園に出かけました。ズーム一段目でカメラレンズの絞りの位置と接眼レンズのアイレリーフがほぼ合うようにクリアランス調整したので、ズーム一段目での撮影です。
20060108-IMG_1138-s
ED82+60/75XWDS+S80
露出時間(秒)=1/250
F値=5.0
ISO感度=50
露出補正量(EV)=-0.33
測光方式=中央重点
光源=自動
焦点距離=7.27 mm
合成焦点距離=2634 mm
上の写真を等倍ピクセルでトリミングしました。いままでは高倍率の接眼レンズはほとんど使ってなかったのですが、結構いいぞ!って感じで、なんか癖になりそうです。
20060108-IMG_1138toubai-s
これは等倍ではありません。60/75XWDSのテレ端より少し手前で、ノートリです。
20060108-IMG_1162-s
ED82+60/75XWDS+S80
露出時間(秒)=1/80
F値=5.0
ISO感度=50
露出補正量(EV)=-0.33
測光方式=中央重点
光源=自動
焦点距離=15.14 mm
合成焦点距離=5486 mm
なんじゃこれは!・・・と思われるかもしれませんが、上の写真を等倍ピクセルでトリミングしました。これはあくまでもカメラテストと言う事で見てください。
20060108-IMG_1162toubai-s
追記(1/10)
テレ側でこれ以上の画質を求めるのであれば、テレ端でのカメラの絞り位置とアイピースのアイレリーフを一致させればいいのだと思います。
ということは絞りの位置はズームするとせり出してくるのでクリアランスをもっと取ればいいということになりますが、現在はズーム一段目で光軸とクリアランス調整をして、エポキシで固定してありますので、このテストは試作アダプターが出来たらということになります。
テストする価値はあるかも・・・・・・・

絞り優先モード(F8.0)で撮影

今までは絞りは開放側で撮ってたのですが、今日は目いっぱい絞って(F8.0)撮って見ました。開放側で撮ってたときは目にピントを合わすとくちばしの先は完全にボケてたのですが絞るとピントの合う範囲が結構広がりますね。
20060105-IMG_0804-s
ED82+30XWFA+S80
露出時間(秒)=1/25
F値=8.0
ISO感度=50
露出補正量(EV)=-0.67
測光方式=中央重点
光源=自動
焦点距離=17.46 mm
合成焦点距離=3205 mm
絞るとシャッタースピードが上がりませんがカワセミはあんまり動かないのでシャッタースピードが遅くても撮れます。なんか全体にクリアーになったような気がします。動きの早い鳥はシャッタースピードが上がらないと難しいかもしれませんね。
20060105-IMG_0905-s
ED82+30XWFA+S80
露出時間(秒)=1/25
F値=8.0
ISO感度=50
露出補正量(EV)=-0.33
測光方式=中央重点
光源=自動
焦点距離=8.56 mm
合成焦点距離=1571 mm
撮影した時間帯は曇り空だったのですがピーカンの時のカワセミの色よりも曇り空のほうがいいですね。
20060105-IMG_0909-s
ED82+30XWFA+S80
露出時間(秒)=1/25
F値=8.0
ISO感度=50
露出補正量(EV)=-0.33
測光方式=中央重点
光源=自動
焦点距離=8.56 mm
合成焦点距離=1571 mm
結構大きな魚でしたがこの後、頭から飲み込んじゃいました。
20060105-IMG_0633-s
ED82+30XWFA+S80
露出時間(秒)=1/20
F値=8.0
ISO感度=50
露出補正量(EV)=-0.33
測光方式=中央重点
光源=自動
焦点距離=15.14 mm
合成焦点距離=2779 mm
光軸調整もある程度まで追い込めたせいもあると思いますが、絞っての撮影テストの結果は結構使えるぞ!!って感じです。
メーカーのスペック表には開放F値は F2.8(W)-5.3(T)となってます。

被写界深度テスト

S80は絞り優先AEモードがありますので被写界深度のテストをしてみました。ワイド端だとケラレがある為ズーム1段目(焦点距離=7.3mm)でテストしました。
テストはDIGISCO.COMさんのオリジナルチャートと同じものを作成して45度傾け、5mの距離から撮影しました。5cm単位の円ですが、45度傾けてますから実際には奥行き方向は3.5cm単位になります。
まずは絞り開放F=3.2
20060104-F3.2
次はF=8.0
20060104-F8.0
F=8.0まで絞るとピントの合う範囲が広がるのが分かります。ED82だと結構明るいので、ワイド側で写す分にはカメラのF値を8.0にしても使えます。但しテレ側は暗くなりシャッター速度も遅くなるので厳しいかもしれません。余談ですが、絞ると周辺減光も少なくなります。
シャッター速度は8.0まで絞ると1/60から1/10という具合にかなり落ちますので、開放でシャッター速度が出てないときには絞るのは難しいでしょう。撮影状況に応じて開放にするか絞るか決める必要があると思います。